「窓まわりから雨が入ってくる。しかも内壁のコンクリートまで崩れてきた」
こうしたご相談をいただいたのは、世田谷区にある築年数を重ねた住宅のオーナー様からでした。
調査を進めると、雨漏りの侵入口は1か所ではなく、外壁・窓まわり・屋上笠木の合計3か所に及んでいました。それぞれ原因も補修方法も異なるため、一箇所ずつ丁寧に特定・対処した事例です。「古い建物の雨漏りをどうやって直すのか」という流れを、実例とともにご説明します。
〇ご相談の内容
「窓のまわりから雨水が入ってきて、内壁のコンクリートが崩れてきた」とのご相談でした。建物は築年数を経ており、目視調査を行うと外壁・窓まわり・屋上など、複数箇所に劣化や損傷が確認されました。
こうしたケースで最も難しいのは「どこが本当の侵入口なのか」の特定です。痛みが複数あるからといって、すべてが雨漏りの原因とは限りません。散水調査によって侵入口を一つひとつ確定させてから、それぞれに最適な補修方法を適用しました。
⚠️ 「防水紙なし」の建物は実は少なくない
今回の建物は建設時に防水紙(透湿防水シート)が施工されていませんでした。これは古い建物に一定数見られる状態で、外壁に少しでも隙間ができると雨水が構造体に直接触れてしまいます。「古い家だから仕方ない」ではなく、侵入口を塞ぐことで被害を食い止めることができます。
〇3か所の侵入口と、それぞれの補修方法
散水調査の結果、雨漏りの侵入口は以下の3か所に特定されました。それぞれ状態が異なるため、補修工法も一律ではありません。
侵入口 ①|外壁材の継ぎ目(板間目地)
補修方法:シーリング打ち替え
外壁材の継ぎ目部分のシーリングが劣化・痩せており、隙間から雨水が侵入していました。既存シーリングを撤去し、新たに打ち替えて防水性を回復させました。
侵入口 ②|窓まわりのクラック(ひび割れ)
補修方法:NTC工法(Vカットシーリング+カチオン塗布)
窓まわりのモルタル外壁にクラックが入っており、そこから雨水が浸入していました。クラックをV字に切削するVカット処理を行い、シーリングを充填。さらにカチオン系補修材を塗布して表面を強化し、再クラックを防止しました。
侵入口 ③|屋上の笠木
補修方法:笠木の全面交換(ガルバリウム鋼板製)
屋上パラペット(立ち上がり壁)の上部に設置された笠木が著しく劣化し、内部まで雨水が浸入していました。既存笠木を撤去し、ベニヤで下地を整えた後、粘着性防水材を施工。その上からガルバリウム鋼板製の新しい笠木を取り付けました。
〇施工の流れ(ステップ別)
STEP 1
目視調査・侵入口候補の洗い出し
建物全体を目視確認。外壁・窓まわり・屋上など、複数箇所に劣化と損傷を確認。侵入口の候補を絞り込む。
STEP 2
足場組立・散水調査
足場を設置し、各部位に順番に散水。3か所の侵入口を確定させ、それぞれの補修方法を策定。
STEP 3
外壁シーリング打ち替え
外壁材の継ぎ目(板間目地)の劣化シーリングを撤去し、新しいシーリング材に打ち替え。
STEP 4
窓まわりクラック補修(NTC工法)
Vカット処理でクラックを拡張し、シーリング充填+カチオン塗布で強固に補修。
STEP 5
笠木全面交換
既存笠木を撤去し、ベニヤ下地・粘着防水材・ガルバリウム鋼板笠木の順で新設。
〇施工概要・費用の内訳
施工場所:世田谷区・築古木造住宅
工事期間:約7~10日(建物の状態・工事範囲により前後します)
・足場仮設工事
200,000円
・笠木交換工事
170,000円
・外壁クラック補修(NTC工法)
90,000円
・外壁シーリング打ち替え
120,000円
・散水調査
50,000円
・合計(税込)
630,000円
※上記は今回の施工における概算費用です。建物の状態・劣化範囲・使用材料によって金額は前後します。工事期間についても同様に変動する場合があります。詳しくは現地調査の上でお見積りいたします。
✅ 複数の侵入口がある場合は、必ずすべて塞ぐことが重要です
1か所だけ補修して残りを放置すると、雨漏りは止まりません。今回のように侵入口が複数ある場合、散水調査で全箇所を特定したうえで一括して補修することが、根本的な解決につながります。
✅ NEWIDEが大切にしていること
築年数の経った建物ほど、雨漏りの原因は複雑です。「どこから入っているか分からない」という状態のまま補修を進めても、再発するだけです。当社では散水調査で侵入口を確実に特定し、箇所ごとに最適な工法を選定することを徹底しています。
〇よくあるご質問(Q&A)
Q. 雨漏りの原因が複数ある場合、どうすればいいですか?
A. まず散水調査で侵入口をすべて特定することが重要です。1か所だけ直しても、別の侵入口が残っていれば雨漏りは止まりません。当社では複数の侵入口を一括して調査・補修するプランをご提案しています。
Q. NTC工法とはどんな工法ですか?
A. 外壁のクラック(ひび割れ)を補修する工法のひとつです。クラックをV字状に切削(Vカット)してシーリング材を充填し、カチオン系補修材でコーティングします。クラックへの充填と表面強化を同時に行えるため、再クラックのリスクを抑えられます。
Q. 笠木交換はなぜ必要ですか?
A. 笠木はパラペット(屋上の立ち上がり壁)の上部を覆う部材です。ここが劣化すると、雨水がパラペット内部から壁全体へと浸入します。古い笠木は防水性能が失われているため、交換が根本的な解決になります。
Q. 防水紙が施工されていない建物は補修できますか?
A. はい、補修は可能です。防水紙がない場合でも、外壁の侵入口を塞ぐシーリング処理や笠木交換などの補修により、雨水の浸入を食い止めることができます。まずは調査で現状を把握することが最初のステップです。
Q. 世田谷区の築古住宅でも対応していますか?
A. はい、対応しております。築年数が経った建物ほど雨漏りの原因が複雑になりますが、当社は経験豊富な職人が丁寧に調査・施工いたします。川崎市中原区・世田谷区を中心に首都圏全域で承っています。
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場所
東京都世田谷区
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施工内容
雨漏り補修工事

